












岩山の家
KMEW 施工事例コンテスト2018 グラッサ賞
木造軸組工法 2階建て
※木造ホーム株式会社小川建美 コラボ作品
岡山県倉敷市の水島コンビナート北側で新たに造成された街区に建つ住宅です。
「山登り」を共通の趣味とするご夫婦の為の住宅で、日常生活の中に山登りで感じられる楽しさ爽快さを取り込みたい
またこの街区のランドマークとなるような唯一無二の建物にしたい
というご要望をもとに設計しました。
『岩山の家』について・・・
「山登り」+「唯一無二のランドマーク」=『岩山の家』
と解いたその解を実現する為、岩山を模した形態を探り、
「山登り」で感じる楽しさ、爽快さを感じることが出来るプランを、検討しました。
岩山の形態について・・・
地殻変動により隆起したことを感じさせるよう、鉛直方向へのボリュームを強調しつつ、
自然な形態に感じられるよう、ボリュームの出入りを調整しました。
岩山のソリッド感と自然なテクスチャを求め、
KMEWコロニアルグラッサ・シャッフルの石板ミックスを採用しました。
屋根及び壁に共材が使用出来、硬質感や光沢感やランダム感があり、
塗り替え不要で永くその表情を保てる物としての採用です。
「山登り」の楽しさについて・・・
山登りの際、仲間同士の声や視線が、
レベル差を持って交差する意外性や非日常性から得られる楽しさを実現する為に、
リビングピットや覗き窓、ロフトや橋を設け、
いつでもレベル差の楽しさを得られるようにしました。
「山登り」の爽快さについて・・・
山を登り頂に到達した際に感じる
抜け感(見晴らし)や達成感から得られる爽快さを実現する為に、
山頂(屋根上)に至る登山道(梯子や橋)を整備し、
いつでも山頂を目指し爽快さを得られるようにしました。
最後に・・・
『岩山の家』の敷地がある街区は、
初めて訪れた人は迷ってしまうような、変化に乏しい街並みです。
これは、江戸時代から続く干拓・埋め立てにより造られた平坦な大地が、
戦後急速に都市化する中で、画一的に開発された結果です。
ランドマークになることを目指して作られた『岩山の家』は、
平坦で画一的な街並み(地形)を、
起伏ある豊かな街並み(地形)に再生することを夢見て植えられた
「地形の苗」なのです。